※先に前編を閲覧することを推奨します!

後期キャバリアーズ時代

2014年のオフシーズンにレブロンは故郷クリーブランド・キャバリアーズへ帰還することを公表します。
「I’m coming home」
“故郷へ帰る”
”王の帰還”と呼ばれ瞬く間にニュースは全米にとどろき、強い思いで故郷へ凱旋してきたレブロンをファンは温かく迎えました。
「クリーブランドへ帰ると決めたとき、俺の中では優勝か失敗かどちらかしかないと思っていた」
レブロンがどんな思いで帰郷してきたかが伝わってきますね。

ユニフォームを燃やすぐらい憎んでいたファンは温かく迎えれたんでしょうか…(笑)
当時キャブスのエースを務めていたカイリー・アービングと同時期に移籍してきたケビン・ラブとBIG3を結成し、再スタートを切りました。

2012-13シーズンのキャブスの成績は24勝58敗(東13位)と優勝を目指すには力不足であり、
レブロンはチームに合流すると同時にリーダーシップを発揮し、優勝するためのチーム改革が始まりました。
移籍してきたレブロンに対しカイリーは「(一番練習していたレブロンを見て)もう言い訳はできない。やるしかないと覚悟が決まった。」と語っていました。
シーズン初期はプレイがかみ合わずうまく勝ち星を詰めなかったキャブスですが、シーズンが進むにつれ化学反応が起きていき東2位でシーズンを終了することになります。

レブロンが移籍してきたとたん東13位→東2位ってすごいですね(笑)
全米が注目していたプレーオフでしたがセルティックスとの1回戦にケビン・ラブが肩を脱臼というシーズン全休となる大怪我を負い、暗いスタートを切ることになるのです。
アクシデントはあったものの順調に勝ち星を重ねていったキャブスはNBAファイナルでゴールデン・ステイト・ウォリアーズと対戦することになります。
当時王朝を築き始めていたウォリアーズはステフィン・カリーを中心に3Pシュートを主体とした全く新しい戦術でウェストを制しており、レブロンやキャブスも翻弄されていくことになります。
またファイナル第1戦でカイリーも骨折により戦線を離脱し、レブロンの孤軍奮闘状態でした。
なんとかウォリアーズに食らいつくも力尽きてしまい優勝を逃してしまうのです。
惜しくも敗戦したキャブスでしたが、オフシーズンでもその緊張感が途切れることはしませんでした。
全員が優勝を目標に高いモチベーションで練習に臨み、2015-16シーズンは好調なスタートを切ることになります。
しかし首位チームとの攻防では苦戦を強いられ、対ウォリアーズ戦ではクリスマスゲームを始め連敗を喫してしまうのです。そんな中チームは大きな決断をします。
シーズン途中にアシスタントコーチであるタロン・ルーをHCに任命するのです。
大きな賭けでもありましたが、現役時代PGだったタロン・ルーのアドバイスはカイリーに刺さり、チームとしても大きな原動力として稼働し始めます。
チームオフェンスとしてパスを積極的に回しフリーの選手が決める。単純な作戦かもしれませんが、チーム全員にボールが回る戦法でチームは大きな流れに乗っていきました。
その結果東1位という最高の流れでプレーオフに臨んでいきます。
キャブスが作った勢いは止まらず、ピストンズ、ホークスを連続でスイープしていきます。
カンファレンス・ファイナルの相手はレギュラーシーズンで負け越しているラプターズでしたが、キャブスの勢いは止まりません。第4戦を終えて2勝2敗とイーブンな戦いでしたが、その後連勝し結果4勝2敗でNBAファイナルに進出していきます。
今回はBIG3も怪我で離脱することもなく、完璧な状態でファイナルまでこれたのは一番の朗報だったと思います。

NBAファイナルの相手は前年王者のウォリアーズでした。
マイケル・ジョーダン率いるブルズが達成した72勝10敗を塗り替える73勝9敗を達成し、歴史的なシーズンを送っていたウォリアーズが相手となった時、レブロンは「あいつらと対戦したかった。望むところだ」と語っています。
リベンジに燃えるレブロンやキャブスでしたが、簡単な戦いではありませんでした。
第1戦、第2戦はウォリアーズの選手層の厚さや、チームディフェンスを攻略できず敵地で連敗し、ホームに戻ることになります。
第3戦ホームで負けられない戦いに挑むレブロンはチームを鼓舞し、チームもそれに合わせ躍動しました。意地を見せたキャブスはホームで大きな勝利をつかむことになります。
ホームでの応援が選手の後押しになったのは間違いないといえる試合でしたね。
レブロンの優勝を望む思いに、チームだけでなくファンやクリーブランド全体が呼応した瞬間でした。
続く第4戦ホームで連勝を飾りたいレブロンでしたが、徐々に歯車が狂い始めてしまいます。前半をリードして折り返しましたが、ウォリアーズの守備に捕まってしまい逆転勝利を許してしまいます。
これでチームは1勝3敗となり、NBAの歴史上1勝3敗からの逆転勝利は1度もありません。
大きな敗戦となってしまうのでした。
世間やメディアは前評判通りウォリアーズの優勝だと取り上げ始めます。
誰もがレブロンは優勝できないといわれる中、レブロンは冷静に第5戦をいかに戦うか考えていました。
第4戦に敗戦した夜、レブロンはチームにメールを入れます。
「俺やチーム、スタッフ以外の言葉は聞くな」
「歴史を作るぞ」
第5戦ウォリアーズはドレイモンド・グリーンが欠場しており、レブロンはその隙を見逃しませんでした。
レブロン、カイリーともに40得点overを記録し、敵地で勝利を納めます。負けたら終了のプレッシャーがある中、大車輪の活躍を残した2人は自分たちの優勝を微塵も疑ってはいませんでした。
レブロンらに感化されたクリーブランドは歴史を忘れ、第6戦街を興して選手らの応援に興じます。

前半にウォリアーズを圧倒したレブロンらは16点差で前半を折り返しますが、ゲーム6クレイが躍動し、キャブスを苦しめます。しかしレブロンは冷静でした。ウォリアーズが点差を縮めるたびに、その勢いをレブロンが断っていきました。
負ければ終わりの状況でレブロンは2試合連続40得点overと規格外の活躍を残していき、ゲームを3勝3敗のタイに戻していきます。
レブロンの最後の挑戦が始まりました。
ゲーム7は敵地で行われ相手ファンの応援が凄い中、レブロンらは冷静に自分たちの仕事をこなしていきました。実力は拮抗し点差は大きく広がらないまま、リードチェンジを幾度も繰り返していきます。
試合終盤4分間近く両チーム得点がないまま攻防が続き、異様な緊張感が会場全体を包んでいく中、ウォリアーズが均衡を崩します。
ボールをスティールしたカリーとイグダーラが速攻を仕掛け、確実に点を取れるタイミングでしたが、レブロンがチェイスダウンブロックを決め、九死に一生を得ます。
このプレイが試合を決定づけたといっても過言ではないかもしれませんね。
そのカイリーが呼応するように3Pを決めチームの勝利をより決定的なものとしました。

試合終了のブザーが鳴ると同時にレブロンはその場に崩れ落ち、涙を流しました。
ヒート時代も優勝を経験していたレブロンですが、涙で崩れ落ちるのは初めての光景であり、この優勝が特別なものであることを物語っていました。
クリーブランドの呪いが解かれ、NBAの歴史に名を刻んだ瞬間でしたね。
そして皆さんご存じレブロンの名言が生まれます。
「cleveland this is for you!」

その後レイカーズへ移籍し、40歳となる現在でも現役を続け新しい記録を更新し続けているレブロン・ジェームズ。
後に伝説として語り継がれるであろうレブロンの現役を見ていられるのは幸運なのかもしれませんね。
皆さんも是非引退する前にロサンゼルスで試合を見てみてはいかがでしょうか?
自分は近いうちに行きたいと思ってます(∩´∀`)∩

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